【経営情報】

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思いが大事だ~企業経営の本質~

 

上記のタイトル「思いが大事だ」というコラムが2008.6.12の日経夕刊に掲載されていましたので紹介します。作者は作家の江波戸哲夫氏です。

 

最近「いくつもの企業で、成果主義が見直されている」という報道が目に付く。そこにいつも登場するのは三井物産である。同社は、不祥事の元凶になったとして、それまで「売上高」「新規事業の件数」など”結果としての利益”中心だった評価のモノサシを「チームプレーへの貢献」や「人材育成」など”利益につながるプロセス”へとシフトさせているという。この二つの指標と「ノルマの撤回」が、いま多くの企業へ広がりつつある。

以前から「くたばれ成果主義」などといってきた私は、パチパチと拍手したい気分ではあるが、上には上がある。

 

「成果を上げるには、社員の強い思いを育てるのが一番なんだよ」ある事業を大きく育てた後、現場を離れた旧知の経営者Mがいった。彼のいう思いとは「会社や製品に対する愛情と自信、それらに裏打ちされた仕事への意欲」ということである。彼が口から炎を吹き出す勢いでそれを語り、陣頭指揮をとったところ、部下もその気になって仕事に全精力を注いだから、大きな成果となって返ってきたという。

「それは制度化できるものかしら?」

「個人の性格に乗ったやり方だから、制度化はできないだろう」

「それじゃ賽の河原の石積みということか?」

「そうでもないさ。思いをベースにしたリーダーシップをとっていれば、部下の中からまた思いを語るリーダーが生まれてくるんだ」

 

そういえばMが育てた事業部門のスタッフに取材したところ、皆まるでMの表情と口調をなぞるように「思いが大事だ」といっていた。彼らの中から第二のMは生まれてくるだろうか?

200.6.12日本経済新聞夕刊 さらりーまん生態学「思いが大事だ」 江波戸哲夫氏


企業の成長と発展を支えるのは経営者(トップ)の経営に対する強い想いとその想いを他に共鳴させることが出来るかである。時代が変化しても、欧米型の経営手法が入ってきても不変である。